突然ですが、古典を読んだことありますか?
今回紹介する古典は、古い時代に作られ、それが現代でも読まれ続けているものです。
古典とは、学問・芸術などの分野で,古い時代に作られ,長い年月にわたる鑑賞を経て,現在もなお高い評価を受けている作品。
スーパー大辞林3.0 (C) Sanseido Co., Ltd. 2012
古典は何百年何千年前と、読まれ続けている古い本です。どの時代でも共通する普遍的な人間の知恵が凝縮されています。
▽古典を読むと以下のメリットがあります。
- 昔から人間は大して変わっていない事を知れるため、未来を予測しやすくなる
- 何百年も読まれ続けるほどの価値がある考え方を身につけられる
- 名言の宝庫であるため、お気に入りの名言をビジネスや会話で使える
有名な哲学者ショーペンハウエル、文学・自然科学・政治で多大なる功績を挙げたゲーテはこう言います。
ちなみに、私が思う最大のメリットは「古典読んでるおれかっこいい」と思えることです。最初はそんな不純な動機で読み始めたのですが、今では古典の魅力にとりつかれています。
そして紹介するマンガのほとんどは、Kindleunlimitedの対象になっており月額980円読み放題です。またこの他にも何十万冊の本が読み放題ですのでおすすめです。
目次
マンガで読みましょう
まずは、マンガで読みましょう。
と申しますのも、古典は難しいものが多いです。単語・言い回しが難しかったりするわけです。
加えて、古い時代に作られていているため、現代と文化・生活スタイルがまるで違うため、文章を読んでもイメージがしづらいものが多い。
また、西洋の書物はキリスト教的な考え方をもとに書かれているものが多く、聖書になじみのない日本人が読んでもよくわからないところが多々あるわけですね。
そこで、絵があるマンガや、映画で読むのが手っ取り早いわけです。絵があった方がわかりやすいですよね。いきなり文章を読んでもちんぷんかんぷんです。
歴史が好きな人のほとんどは、ドラマ、ゲームやマンガから始めますから、古典も同じように絵や映像から始める方が楽です。内容ももちろん面白いですよ。
綺麗な絵で読める名作文学
特に、日本文芸社の「マンガで読む名作」シリーズは、名作文学をコミカライズしたものの中で最も完成度が高いと言えるでしょう。
絵が綺麗で、ストーリーも簡潔ながらしっかりしています。
トルストイ「アンナ・カレーニナ」
『戦争と平和』と並ぶ文豪トルストイの代表作!!高級官僚の貞淑な妻として、何不自由のない暮らしを送っていたアンナ。しかし、青年将校ヴロンスキーと出会い、その激しい情熱に強く惹かれていく。ひとり息子への愛に苛まれながらも、「真実の愛」を求めて、破滅的な恋におちていくアンナ。その先に待ち受ける運命を知る由もなく…!! 家庭とは何か、結婚とは何かを問う、一大恋愛叙事詩を漫画化!!
トルストイは「戦争と平和」で有名な作家ですが、実はこの「アンナ・カレーニナ」もすこぶる有名なんです。
時代を超える名作文学といえども、中身は昼ドラのようなドロドロな恋愛小説。
夏目漱石「三四郎」
東京の大学に入学するため熊本から上京した小川三四郎。彼にとって東京は、見るもの聞くもののすべてが新鮮な驚きに満ちていた。やがて三四郎は、都会育ちの美しい女性・里見美禰子に強く惹かれていく。だが美禰子は「迷える羊(ストレイ・シープ)」という言葉を三四郎に幾度となく投げかけ、曖昧な態度を続けるのみであった…。『それから』『門』へと続く夏目漱石・前期三部作の第一編。
ゴーリキー「どん底」
20世紀初頭の帝政ロシアは極度の経済危機に陥り、市民の生活は困窮。ある貧しい宿では、泥棒や自称男爵、イカサマ師ら、人生をあきらめた人々が暮らしていた。そこへいわくありげな巡礼者が現れ、皆に「希望」を説き始めたことから…。社会主義リアリズム文学の創始者・ゴーリキーの名作戯曲を漫画化。 商品の説明をすべて表示する
高村光太郎「智恵子抄」
激しく切なく温かい、愛と生命の賛歌!!明治末期、旧態依然とした日本美術界への不満から、荒んだ生活を送っていた光太郎だが、グロキシニアの鉢植えをもって現れた智恵子との出会いによって生まれ変わる。激しい恋愛時代を経て、幸福な結婚生活を送る二人だったが…!! 史実に基づいた高村光太郎・智恵子夫妻の生涯と共に、永遠なる愛の詩集『智恵子抄』を漫画化!!
元々は詩集なのですが、それをストーリー仕立てにし漫画化するとは編集者の努力を感じますね。
高村光太郎の奥さん(智恵子)に対する思いがとても暖かく、徐々に壊れていく智恵子をそれでも支え続ける愛情は胸を打ちますよ~。
▽智恵子抄はオーディブルもおすすめ
ささきのぞみの萌えボイスで読みあげる愛の詩集に胸をキュンキュンさせてくださいな。癒やされます。
シェイクスピア「ハムレット」
「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ――」 中世デンマークでは国王が急死し、妃と再婚した王の弟クローディアスが王位を継ぐ。王子ハムレットは突然の父の死と早すぎる母の再婚を嘆くが、やがて父の亡霊が現われ、その死因はクローディアスの謀殺によるものだと告げる。復讐を誓うハムレットは、愛するオフィーリアにさえ心を閉ざし、隠された真実を追い求めるが…!? シェイクスピアの四大悲劇のひとつとして知られる不朽の名作。
知らない人はいないくらい有名なシェイクスピアですが、実際に読んだことがある方は少ないのでは。
シェイクスピアは人間の感情を表現する天才です。
ゲーテも、「詩人はシェイクスピアを読みすぎてはいけない。彼の才能が偉大すぎて、彼の影響を受けすぎる」という趣旨の言葉を言っています(ゲーテとの対話より)
シェイクスピアほど人間を人間らしく表現できる作家はいないでしょう。
聖書
「汝の敵を愛せよ。迫害する者のために祈るのだ――」 神の導きにより降誕したイエスは、その教えと奇跡によって、次第に民衆から崇拝されるようになる。しかし、その名声に危機感を感じた支配層は、イエスへの敵対心を強めていくのであった…。 人類の文化や思想に多大な影響を及ぼしてきた『聖書』。その中核を成す四つの福音書を元に、「受胎告知」「イエス誕生」から「最後の晩餐」「復活」まで、イエス・キリストの壮絶な生涯を描く。巻末にはキリスト教がよくわかる解説記事収録。
聖書です。正確には新約聖書を漫画化したもの。
実は聖書は2種類ありまして、旧約聖書と新約聖書です。
旧約聖書
旧約聖書はキリスト教が生まれる前の主に神が宇宙、地球、人間をつくり、人間に試練をあたえる物語です。様々な困難が人間に課されますが「どんな状況においても神を信じ続けることが大事だ」と語りかけるのが旧約聖書です。
ちなみに、ユダヤ教にとっての聖書は旧約聖書のみであり、ユダヤ教の人に「旧約聖書」と言うと怒られます。
新約聖書
新約聖書はイエス・キリストが誕生してからのストーリーです。聖母マリアが処女懐胎をし馬小屋でイエスを誕生した話はここから始まります。
聖書を読むメリット
西洋人の考えの基礎になっている聖書。
特にアメリカにおいてはキリスト教の普及率が高いです。
アメリカ人の94%は神の存在を信じ、75%がクリスチャン、15%が毎週教会に通い、20%がなるべく教会に通うようにしているというデータも。
つまり、アメリカ人の考え方の基礎は聖書によって作られているんです。道徳教育も聖書によってなされます。外国人、特にアメリカ人と、コミュニケーションをする方は、聖書の大まかなストーリーを知っておいて損をすることはないでしょう。
また、西洋哲学・文学も聖書の思想がベースとなっています。
そのため、より深く哲学・文学作品を理解するためには聖書の知識が必要となるんですね。日本の「わびさび文化」「民族性」を知らずして、日本文学がなんたるかを語れないと同じように。
▽聖書の解説・解読本はこちらがおすすめ
プラトン「ソクラテスの弁明」
「大切なのはただ生きることではなく、善く生きることだ――」 国家の認めない神々を導入し若者たちを堕落させたとして、アテナイの民主派から不敬罪で告発されたソクラテス。死刑を免れる唯一の手段は、自身の弁明のみという状況の中、ソクラテスは一切の妥協を見せず、己の信念を力強く表明する!! 法廷のソクラテスを描いた表題作に加えて、脱獄を勧める老友との対話『クリトン』、毒杯を仰いで刑死する『ソクラテスの最期』を収録。
無知の知で有名なソクラテス。
無知の知とは、一般的に「私は知らないことを知っている」という意味で使われてますね。
しかし、ソクラテスの真意は「知ったかぶりはやめて、知らないものは知らないと認め、では、どうすれば良いかをみんなで考えよう」というもの。私は昔「知らないことを知っているから、だから俺は偉い」という意味で受け取っていました(苦笑
もともとの原作も会話形式で読みやすいですが、このマンガも素晴らしい仕上がりです。
「ただ生きるのではなく、善く生きる」。そのためには自分が死んでもかまわない、そんなメチャクチャかっこいいソクラテスの生き様をご覧あれ!
ドストエフスキー「罪と罰」
「俺には殺人が許されている――」 貧しい青年ラスコーリニコフは「選ばれた非凡人は人類のために法を踏み越える権利を持つ」という信念から金貸しの老婆を殺害するが、犯行後、激しい罪の意識に苛まれてしまう。自首か、自殺か、逃亡か…自己犠牲に徹して生きる娼婦ソーニャとの出会いを経て、ラスコーリニコフの選んだ結末は…!? 人間にとって何が善で何が本当の罪なのか。1865年、猛暑のペテルブルグで一人の青年の狂気が発火する!!
ナポレオンに憧れる主人公ラスコーリニコフは「正義のためなら殺人を行ってもかまわない」と考え、お金を得るために殺人を犯すところから物語が始まる。
正義のために行ったはずなのに、自分が行った罪に悩まされる心理描写が見事すぎる。
こんなドロドロとした人間心が描けるのは、作者であるドストエフスキーが元受刑者で、ギャンブルをするお金を稼ぐために本を書くくらいのギャンブル狂といった、なかなかの変人だからこそ。
しかし、壮絶な経験をしている作者が描く人間の心理は、深く核心を突いたものが多く、その世界観に引き込まれる。
▽小説はこちらが読みやすい
ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」
「すべては許されている――」 物欲と肉欲の権化のようなフョードル・カラマーゾフには、三人の息子がいた。放蕩無頼な退役軍人の長男ドミートリー。シニカルな無神論者の次男イワン。純真な修道僧の三男アリョーシャ。幼少からバラバラに暮らしていた三人が、ある日、父の元に集まる。父と長男は、遺産相続や妖艶な美女を巡って激しく対立。身内のいさかいに苦悩するアリョーシャは、敬愛するゾシマ長老に救いを求めるが…!? 神と悪魔、愛と憎しみの狭間で織り成す悲劇が、人間存在の深遠をえぐる!!
「語りえぬものについては、沈黙しなければならない」で有名なウィトゲンシュタインが40回以上読んだと言われるカラマーゾフの兄弟です。
漫画版のカラマーゾフの兄弟では最高傑作の出来といえるでしょう。
理想と現実の狭間に揺れ動く人間の心理を深く描き、人間がどのような態度で生きるのが望ましいかを考えさせる本です。
正直、むちゃくちゃ面白い。
▽小説はこちらが読みやすい
エミリー・ブロンテ「嵐が丘」
「俺は、俺を殺した人間を今でも愛しているんだ――」 イングランド北部ヨークシャーの荒野に立つ屋敷「嵐が丘」。その主人に拾われた孤児ヒースクリフは、屋敷の娘キャサリンといつしか魅かれあうようになる。だが、キャサリンと名家の子息との結婚話を知ったヒースクリフは、絶望に打ちひしがれて消息を絶ってしまう…。 イギリス文学史に燦然と輝く、苛烈な復讐と不滅の愛を描いた究極の恋愛劇。
古事記
「古事記」をまんが化。話の流れがつかめるまんがと、まんがを補足解説したコラムで、楽しみながら「古事記」の世界を知ることができる。初めて「古事記」を読む人でもすらすらと読めるので、入門に最適。手軽に学習したい中・高生、大人にもお勧め。
日本の最古の歴史書である古事記。
実は最古のエロ本でもある。
ざっくりいいますと、古事記は神々が日本国が作るところから物語が始まります。
日本がどうやって生まれたかというと、まず物語序盤で、男の神であるイザナギノミコトと、女の神であるイザナミノミコトが登場します(名前がややこしいですね笑。
そして2人の神が対話をします
イザナギノミコト(男)「私の身体には成り余っているものがあります(要するにペ○ス)」
イザナミノミコト(女)「私の身体には成り足りないものがあります(お察し)」
イザナギノミコト(男)「では、合わせてみましょう」
これで神々が生まれ、日本の島々が作られていくわけです。
聖書のように、神が「天あれ!」「地あれ!」「光あれ!」と世界を作っていって、最後に人間を作ったような神秘的なストーリーとは大違いです。古事記の方は非常に生々しい。
また、天照大神(アマテラスオオミカミ)が岩に隠れて、世界から光が消え、世界が真っ暗になり、それを神々が歌ったり踊ったりして誘い出した話は有名なので、知っている方も多いのでは。
竹取物語
古典の定番「竹取物語」と鎌倉時代の説話集「宇治拾遺物語」をまんが化。話の流れがつかめるまんがと、まんがを補足説明したコラムで、楽しみながら内容や、時代背景を知ることができる。初めて読む人でもすらすらと読め、古典入門に最適。
清少納言「枕草子」
平家物語
古典の定番・随筆「枕草子」を、教科書に載っている内容を中心にまんが化。宮中で清少納言の生活、感じたことから、平安時代の貴族の暮らしやものの考え方を知ることができる。コラムも充実。初めて「枕草子」を読む人でもすらすらと読め、古典入門に最適。
教科書に掲載されている 「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、娑羅双樹の響きあり~~~」 といった語りはあまりにも有名
兼好法師「徒然草」松尾芭蕉「奥の細道」
古典の定番「徒然草」「おくのほそ道」をまんが化。内容がよくわかるまんがと、まんがを補足説明したコラムで、楽しみながら当時のものの見方や考え方、時代背景を知ることができる。
日本の論語とも言われる徒然草。
日本のビジネス・ハウツー本いえる古典が2つあります、それが徒然草と風姿花伝です。
物事を上達したければたとえ技術が未熟でも人前で披露すべきだ。弓の練習をするときは、例え矢が2本あっても、1本しかないと思って一矢一矢を大事にして打つべし。
こういう現代でも通じる知惠が沢山掲載されている。
百人一首
和歌の意味や成り立ちを、まんがでわかりやすく説明。歌がよまれた当時の恋愛スタイルや年中行事など古典常識を解説したコラムもあり、初めて百人一首に触れる人でも楽しく内容を理解することができる。歌の覚え方のコツや遊び方、競技かるたのルールも紹介
百人一首を覚えている方は多いでしょうが、実際にどういう内容が書かれているか興味ありません? 半分以上が恋愛に関する歌です。みんな恋をしていたんですね。
万葉集・古今和歌集・新古今和歌集
「万葉集」「古今和歌集」「新古今和歌集」から厳選した歌をまんが化。1冊でそれぞれの歌集の成り立ちや和歌の意味、詠まれた背景、技法、作者がよくわかる。まんがで楽しく読むうちに、時代背景や当時の文化が理解でき、古典の基礎知識が身につく。
KindleUnlimited(キンドルアンリミテッド)
Kindleunlimite(キンドルアンリミテッド)を使えば月額980円で本が読み放題です。
いまなら30日間無料でお試し登録ができます。とりあえず登録して不満があれば解約すればいいでしょう。
音声で聞くのもあり
音声で文学作品をきくのもあり。
音声であれば通勤中の電車、散歩しながら、家事・料理をしながら聞くことが出来るのでお手軽です。
「きくドラ」がおすすめ
ラジオドラマ調で1作品を5~20分で聞ける。朗読とは違って、現代語訳された演劇形式のラジオドラマであるため非常に聞きやすく面白い。
きくドラをチェックす>>>きくドラ | ~ラジオドラマで聴く名作文学~
ポッドキャストやYouTubeでも聞けるので、お好きな感興でどうぞ。
オーディブルのすすめ
最近、Amazonのオーディブルでは、名作文学や古典の朗読が聞けるんですよ。
オーディブル(Audible)とは
小説やビジネス、洋書や落語、ライトノベルなど、スマホのアプリでオーディオブックを聴くことができるサービスです。月額1500円で豊富なタイトルが自由に聴ける定額制。最初の1ヵ月は無料です。
速度も0.75~3倍速まで調整できます。そして話し手はプロの声優・俳優であるため非常に聞き取りやすく、感情表現も豊か。2~3倍速もなれれば平気。
Audibleをチェックする>>>Audible (オーディブル):本を自由に聴こう。無料体験で始めるオーディオブック聴き放題サービス。
▽おすすめは「夏目漱石の我が輩は猫である」
元々20時間程度の朗読が必要な本作品を2時間程度に要約したもの。
編集が非常にうまいため、要約版でも作品の雰囲気が保たれています。
私が最近はまっているのは、声優の「ささき のぞみ」の朗読少女
萌えボイスで読み上げる名作文学はたまらない。
またビジネス本やライトノベルの朗読もしているため、興味のあるところからあ聞いていくと良いでしょう。