いらっしゃいませ。
あなたは今この文章を読んでいますね?
なぜ読もうと思いましたか?
この記事は、その理由を説明します。
どうも、脳科学マニアのたいぞーです(@taizo_chan)です。
今回は「なぜあなたがこの記事を読もうと思ったのか」
その心理と行動を行動経済学の観点から説明させていただきます。
目次
人間の思考は二つある
速い思考と遅い思考
感覚は欺かない。判断が欺くのだ。
(ゲーテ「格言集」)
実は、人間の思考は二つあります。速い思考と遅い思考です。
行動経済学でノーベル経済学受賞したダニエル・カーネマンは「ファスト&スロー」で、人間には速い思考と遅い思考があると言います。
速い思考は、直感・感情の思考
速い思考、直感はなぜ正しいか
速い思考は直感・感情によるものです。その判断は経験や知識によってなされます。この速い思考は素早く判断ができるので優秀です。
一般に「直感が正しい」と言われるのは、それがあなたの経験・知識に基づいているからです。しかし、誤りも多いです。
速い思考は間違う
しかし、速い思考には誤りも多いです。
例えば、今あなたはこの記事を読んでいます。なんで読もうと思いましたか?タイトルと画像に惹かれ、なんとなくクリックをして開いたはずです。
なぜ、あなたはこの記事をよんでいるのか?
これは「あなた」「間違っている」という点に速い思考が反応したためです。
- あなたに特定する→自分に関係することだと思う
- 間違っている→損をしたくない
- 逆にする→不安定なモノに違和感を覚える→知りたい
という人間の心理を突いたからです。
イケダハヤトを広告として利用した
↓の画像に見覚えがある方いませんか?
これはプロブロガーのイケダハヤトさんの記事のタイトルクレジット(アイキャッチ)をマネしました。
人は、見覚えがあるものを認知しやすいからです。テレビCMは、この「見覚えがある」を脳に植え付けるために行われます。「プライミング効果」とも言われます。
人間の悩みは4つ、人が動くきっかけは7つ
商品のキャッチコピー、ブログと書籍のタイトルは、速い思考をを刺激するように書かれています。
人の悩みは4つ。
健康、将来、人間関係、お金。人が動くトリガーポイントは7つ。
興味、損得、本音と建て前、悩み、皆一緒、あなただけ、認められたい。— たいぞーです☀陽だまり思考 (@taizo_chan) 2017年3月14日
本のタイトル、ブログ、商品の広告は基本的にこれらの組み合わせである。行動経済学でいう直感感情のファストな思考を刺激するのがこれらである。
しかし、それではリピーターを作れない。質の良い記事と、刺激的なタイトルの二つが必要。
https://t.co/LrtskypwAo— たいぞーです☀陽だまり思考 (@taizo_chan) 2017年3月14日
しかし、実際には記事がつまらないと思ったり、衝動買いした商品を結局使わなかったというのは、良くあることです。
直感は間違うことも多いのです。
遅い思考=論理的・熟考思考
遅い思考は論理的にじっくり考える
それに対して、遅い思考は、論理的にじっくりゆっくり考える思考です。熟考思考ともいわれます。
論理的に筋道を立てて考えることができるのですが、脳に大きな負荷がかかります。
勉強を長時間続けられない。これは遅い思考の酷使により、脳が疲れるからです。
じっくり考えた判断が、なぜあなたを欺くのか
感覚は欺かない。判断が欺くのだ。
(ゲーテ「格言集」)
考えぬいて出た結論は、間違っていることが多いです。
それには4つの理由があります。
- 考えれば考えるほど経験や知識から離れる。現実的ではなくなる。
- 筋道の通った結論をだしたことに満足してしまう
- 冷静な判断ができなくなくなる。考える過ぎると脳が疲れるから。
- 「考える」には限界がある。人間が意識的に処理できる情報は126ビット、日本語で7~8文字だから(参考:アインシュタインファクター)。
では、どうすればいいのか?
直感を基準にし、思考で調整する。
速い思考と遅い思考2つがあることを意識して行動しましょう。
人間には2つの思考がある。それを意識するだけで、行動の質があがります。
テレビCMは速い思考を刺激するように作られています。スーパーの値段表示、商品のパッケージデザインも速い思考を刺激するように工夫がなされています。
一度立ち止まって「これは本当にいいものなのか?」と少しだけ考える。それだけでもいいです。
行動経済学ってなに?難しい?
行動経済学ってなに?
「行動経済学って難しそう」
確かに行動経済学は心理学と経済学をあわせたものです。複雑ではあります。
しかし、生活に密着している、極めて身近な問題をテーマとした学問なのです。
行動経済学は「人間の心理が経済に影響をあたえるのではないか?」という観点から経済を分析する学問です。
たとえば
- ギャンブルをする人はなぜ自信満々なのか?
- 貯金ができない人の 心理メカニズム
免許の更新に行くと事故率が低下する理由
部下に○○を示すとちゃんと動く
安い料金プランに乗り換えられないのはなぜ?
なぜ人は1980円と聞くとやすそうに思うのか?
引用元:マンガでわかる行動経済学
などです。知りたくないですか?
経済学的を心理の観点から分析する。おもしろいですよー。
マンガから入ろう
行動経済学をカラーでマンガと解説でわかりやすく紹介してくれる。これ以上に読みやすい入門書はありません。
本家に挑戦!
行動経済学でノーベル経済学受賞したダニエル・カーネマンが書いた本。
「難しそう」と思うかもしれません
たしかに、学者が書いた一般向けの本は往々にして難しいモノが多いです。特に、海外の学者が書いた本は冗長的なモノが多く、読みづらいことがあります。
しかし、この本は比較的読みやすく、読んでいて楽しいです。
おまけ、カーネマンのTEDがある
速い思考と遅い思考と直接の関係はありませんが、カーネマンのTEDが見られます。
本動画では「経験の自己」と「記憶の自己」の幸福の捉え方の違いを語ります。
おわりに
行動経済学を学ぶと、
- あなたの行動が速い思考によってもたらされたモノなのか、それとも、遅い思考によってもたらされたモノなのか
- スーパーで商品を見るときになぜ目についたのか
- 人間関係を良好にするためにはどうすればいいのか
- 効果的なプレゼンテーションはどうやればいいのか
がわかります。
ここまで生活に密着した学問は他にないので、読んでみると面白い発見が多いです。
何となく行っている生活を、分析する面白さに目覚めましょう!